今回は、学校とオフィスの区分けをどのように行うか、という事を思考したプロジェクトでした。学校とオフィスが同居するプロジェクトは全国的にみても珍しいケースである為、今までのプロジェクトとは違った課題があり、貴重な経験になったと思います。このシームレスで大きな空間の中で、生徒さんがどのように学び成長していくのかと想像すると、わくわくしました。入居する「ところざわサクラタウン」や、オフィスとの繋がりを感じられる学校空間が、登校する生徒さんの学生生活の中で良い刺激になっていくことを願っています。
KADOKAWA・ドワンゴが創る新しいネットの通信制高校「N/S高等学校」のスクーリング施設。2020年に我々が手掛けた株式会社KADOKAWAの所沢キャンパスへN/S高等学校が同居する事となり、今回リノベーションを行いました。ベースとなる空間の特性を生かしながら、学校の機能をいかに溶け込ませていくかが重要なテーマとなりました。
「学ぶ」と「働く」が共生するシームレスな“集落”
空間のベースとなる所沢キャンパスのコンセプトは、「シームレスなオフィス」でした。高低差によって景色の変化や多様な居場所が生まれ、個性ある集落のようなオフィスが計画されていた場所です。そのコンセプトを維持したまま、「学ぶ」ために必要な機能を組み込んだプロジェクトでした。
「学校」の主な要素となる教室には、天井までの壁面を一切新設せずに教室の要件を満たす方法を考え、それぞれに適切な区画を設けました。また、ワークプレイスとのセキュリティを担保する間仕切りは、素材をガラスやミラーとする事で、シームレスな空間を維持しています。
「学ぶ」にフォーカスしながら、個性豊かなコミュニティが視覚的・感覚的に混在する場を実現しました。
今回は、学校とオフィスの区分けをどのように行うか、という事を思考したプロジェクトでした。学校とオフィスが同居するプロジェクトは全国的にみても珍しいケースである為、今までのプロジェクトとは違った課題があり、貴重な経験になったと思います。このシームレスで大きな空間の中で、生徒さんがどのように学び成長していくのかと想像すると、わくわくしました。入居する「ところざわサクラタウン」や、オフィスとの繋がりを感じられる学校空間が、登校する生徒さんの学生生活の中で良い刺激になっていくことを願っています。
2023年3月に完了した本プロジェクトは、施主である学校法人角川ドワンゴ学園の N高等学校・S高等学校 ところざわサクラタウンキャンパスの構築について、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメント及びインテリアデザインを担当したプロジェクトです。
オフィス
1,000坪〜
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オフィスから学校への用途変更には、法的にクリアすべき要素が複数あり、特に教室への採光確保やゾーニング、詳細な寸法変更などの配慮が必要でした。シームレスな空間を崩さず、すべての教室に採光がとれるよう、2種類の高さの壁を織り交ぜてレイアウトを行っています。オフィスと学校、教室と教室など、コミュニティ同士の区分けのバランスを取りながら視覚的・感覚的な融合を目指しました。異なるコミュニティが共存し、互いに刺激を受けながら良い関係を築いていく。こうした側面で、建築の力は直接的に働きかけることができると実感したプロジェクトでした。