丁寧なコミュニケーションを重ね、1つ1つ納得感を持って決断していただくことができました。クライアントのプロジェクトチームでは「新オフィス盛り上げ委員」が組成され、社内の期待感をしっかりと醸成されていたことが印象的でした。
iGRID SOLUTIONS Inc.株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ

学びのサイクルを生み出す、オフィス移転プロジェクト
企業や地域社会の脱炭素化や、太陽光などのグリーンエネルギー中心の社会構造に転換していくGX(グリーントランスフォーメーション)を推進する株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ。同社の約10年ぶりの移転プロジェクトに、私たちは移転先の選定からプロジェクトマネジメントまでお手伝いさせていただきました。移転先を決めるにあたり、ビルのアクセス性やスペックだけでなく、エリアのパブリックイメージや、企業理念との親和性についても提案を行いました。その結果、今後の成長のイメージにつながる虎ノ門への移転が決定。
プロジェクト初期には、代表取締役社長や執行役員などのキーパーソンへのインタビューや従業員サーベイを通じて、目指すワークスタイルを明確化。さらに、日々の働き方や具体的なニーズを把握しながら細かいニュアンスを固めていきました。
移転の大きな目的は、従来の作業・衛生・空調環境面の「不便を解消する」に加えて、会社の目指す方向に「よりいっそうのアクセルを踏む」ことがポイントでした。そのためにありたい組織の姿を策定し、皆で大切にしたいことを整理しました。それらを実現する上で、ヒト(人)・コト(経験)・モノ(書籍など)から循環して「学び」を得る「学びサイクル」をプロジェクトコンセプトに掲げ、組織全体の原動力を生み出すことを目指しました。
空間設計では、社員とゲストが自然に交わり、新たな「学び」を生む場所として、来客エリアと執務エリアの中間にラウンジを新設。執務エリアは、外周の窓からの眺望を最大限に活かすため、会議室などの個室を建物の中央側に集約。画一的な家具配置によるフリーアドレスから、様々な「学び」シーンを生み出せるABWに移行しました。
また、同社の主たる事業やビジョンを伝える、かつ空間と関係させるための意匠要素として、「光」をデザインコンセプトとしました。光による現象を感じる要素と、光を受けて作られたマテリアル表現を重要視しました。
丁寧なコミュニケーションを重ね、1つ1つ納得感を持って決断していただくことができました。クライアントのプロジェクトチームでは「新オフィス盛り上げ委員」が組成され、社内の期待感をしっかりと醸成されていたことが印象的でした。
ラウンジエリア。窓には、光の揺らぎをカラーリングで表現したカーテンを設置。
ブックライブラリーを設置し、見識を広げる場に。
陽光が感じられる、開放的な会議スペース。
ラウンジエリアからつながる執務エリア。カジュアルなワークスペースとは、フロアの色が切り替えられている。
窓側のスペースには、気分に合わせたスタイルを選べるワークスペースも。
2025年5月に完了した本プロジェクトは、施主である株式会社アイ・グリッド・ソリューションズのワークプレイス(オフィス)について、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメントを担当したプロジェクトです。
オフィス
301坪〜1,000坪
サービス・インフラ
プロジェクトチームのみなさまにとっては初めてのオフィス移転となるため、オフィスを移転することでどのようなこと達成するのか?について、特にコミュニケーションを重ねたプロジェクトでした。プロジェクトメンバーの方々が主体となり、社内へ丁寧にコンセプトを周知されていたことがとても印象的でした。