ワークスタイル改革とワークプレイス構築を連携させて進めるという、自然な流れのようでいて実現するのが難しい課題に、正面から取り組んだプロジェクトでした。
同社が新たなワークスタイルを実現させる為に必要なモノ・コト・機能を、リサーチやトライアルを重ねて抽出し、場や施策に繋げることが出来たと実感しています。組織として新たなステージに進むことに真剣に取り組む同社の姿勢に突き動かされ、多くの刺激を受けました。
KADOKAWA CORPORATION株式会社KADOKAWA

日本を代表するメディア企業である同社が、新たなワークスタイルの拠点として「所沢キャンパス」という名のワークプレイスを構築した。
「所沢キャンパス」は同社と所沢市が共同で進めるプロジェクト「COOL JAPAN FOREST構想」の拠点施設である「ところざわサクラタウン」内に位置する。
1フロア2,700坪という都心のオフィスでは実現できないスケール、そして様々なエンターテインメントと豊かな自然に囲まれ、社員のクリエイティビティを刺激する環境で、同社の新たなワークスタイルを実現する場を目指した。
ワークスタイル、ワークプレイスともに“自律”“オープン”“フラット”“シェア”の実現を目指した。
新たなワークプレイスを生み出すにあたっては、まずフロアをひとつのフィールドとして捉えることとした。次にフィールドに地形をつくり、働きたくなる個性をもった集落として考えた。
高低差によって景色の変化やそれぞれの場に合わせた多様な居場所が生まれ、混ざり合い、人の営みが会社の活力となるよう、シームレスに人の活動がつながっていく空間を構築した。
ワークスタイル改革とワークプレイス構築を連携させて進めるという、自然な流れのようでいて実現するのが難しい課題に、正面から取り組んだプロジェクトでした。
同社が新たなワークスタイルを実現させる為に必要なモノ・コト・機能を、リサーチやトライアルを重ねて抽出し、場や施策に繋げることが出来たと実感しています。組織として新たなステージに進むことに真剣に取り組む同社の姿勢に突き動かされ、多くの刺激を受けました。
レセプションには巨大なLEDビジョンが設けられ、KADOKAWAのコンテンツを放映している。イベントや記者会見にも用いられる。
待合い兼カフェスペース。明るく開放的なこの空間は、社員や来訪者を気持ちよく迎え入れる場所になっている。また、グループ会社やパートナーの人達のコワーキングとしての活用も想定。
通称“MORI”と呼ばれるスペース。広大なフロアの中において、床を上げ天井を設ける空間をつくることにより集中してワークがしやすい場となっている。
MORIは執務の中心エリアとなっている。原稿を扱う同社の業務に合わせ、色彩を正しく視認できるような照明計画としている。また、窓から遠い席でも時間の移ろいが感じられるよう、時刻に合わせて照度調整が自動的に行われる仕組みとなっている。
MORIの外周には社員のコミュニケーションを活性化させるような、フレキシビリティの高い家具を設けている。
左手のブックシェルフには同社の新刊書籍が並び、社員がいつでも手に取ることができる。
左手はプロジェクトルームという、部門や編集部に一定期間の貸出しが可能なスペース。天井と壁は切り離され、外周のスペースとシームレスな関係になっている。
カフェスペースに設けられたカウンター。同社の書籍やコンテンツを展示し、来訪者も手に取れるようにしている。
2020年7月に完了した本プロジェクトは、施主である株式会社KADOKAWAのワークプレイス(オフィス)及びワークスタイルについて、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメントを担当したプロジェクトです。
オフィス, ワークスタイル
1,000坪〜
広告・メディア
社員の方々とのワークショップや様々なパートナーの方々を交えての検討を重ねて新ワークスタイルとそれを支え促すプラットフォームとしてのワークプレイスを模索してきました。「環境(場)が変われば行動が変わり、行動が変われば意識が変わっていく・・・」その様な循環を生み出す、今までにはないワークスタイルとワークプレイスを仕掛けられたのではないかと思っています。