上越新幹線の停車駅である新潟県・長岡駅前にて、飲食ビルとして使われていた物件に民間主体のコワーキングスペース「assemble長岡」が計画されました。我々は、プロジェクトマネジメントおよびインテリアデザインを担当しました。
飲食テナント退去後のスペースだったため工事は完全スケルトンの状態からスタート。寒さが厳しい長岡では断熱対策が必須であり、もとの特徴的な躯体の形状を生かしつつ、環境への配慮をデザインに活かしたプロジェクトでした。
「交差」から生まれる偶発的コミュニケーション。
テーマは「assemble」=交差点。動線をあえて交差させることで、偶発的な出会いを創出することを目指しました。ワーキングエリア全体の躯体の梁は板でフタをしてベンチ代わりに。かつて飲食店だったこともあり、床に走っていた給排水用の配管を覆い、堀こたつのような設えに。最小限の構築で躯体本来の持ち味を引き出しました。
家族や友人たちと囲炉裏を囲みながら団らんするように、誰もがリラックスして集まれる空間を理想としました。
2023年10月に完了した本プロジェクトは、施主である株式会社Wisdom Holdingsが運営するコワーキングスペースについて、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメント及びインテリアデザインを担当したプロジェクトです。
オフィス
今回のように、そこにしかないコンテクストをうまく調理することも、デザインのおもしろいところだと感じます。何もないスケルトンの状態から、今あるものの美しさをどう見いだしていくか。また、そこで人がどのように動き、どう働いていくのか。人やコミュニティがどう機能していくのかを、合理性と照らし合わせながら進行する過程そのものが楽しく、いい経験となりました。