ミニマルな空間に「伝統」と「革新」を融合させ、特別な空間体験の創出を目指しました。
素材本来の特性を引き出し細部まで洗練された物質性と、期待感を喚起する映像コンテンツの虚構性の対比によって、現代的かつ新しい数寄屋のあり方を提示しています。
Boost Capital Co.,Ltd.ブーストキャピタル株式会社

静謐と洗練を重ね、次の景色をひらく場
創業期にあたり、ブーストキャピタル株式会社のオフィス構築を担当しました。舞台は、ベンチャーキャピタルが次々と進出し始めた麻布台ヒルズの低層部。私たちはプロジェクトマネジメントとインテリアデザインを通じて、単なる執務空間ではなく、資本の姿勢と美学を同時に可視化する「場」としてのオフィスを構想しました。
創業間もないブーストキャピタルにとって、オフィスは単なる執務の場ではなく「資本の美学」を可視化する装置であると考えました。麻布台ヒルズというベンチャーキャピタルの拠点が集まる地において、日本的な静謐と洗練を体現することが求められました。海外投資家に伝わる日本らしさを核としつつも、単なる伝統の模倣ではなく、現代的機能と組み合わせて更新しています。木格子や竹の映像は、凛とした空気をつくりながら、来訪者に次のステージを感じさせる装置として作用します。創業期特有の不安定さを補い、投資先や投資家に「継続と覚悟を建築として表明すること」。それは同時に、スタートアップという生成の場を包み込み、資本と美学が交差する新しい風景を描く試みでもあります。
ミニマルな空間に「伝統」と「革新」を融合させ、特別な空間体験の創出を目指しました。
素材本来の特性を引き出し細部まで洗練された物質性と、期待感を喚起する映像コンテンツの虚構性の対比によって、現代的かつ新しい数寄屋のあり方を提示しています。
方向を探りながら始まった計画は、試行を重ねるごとに輪郭を帯び、やがて想像を超える「感受性に訴える場」へと結実しました。静謐な和と動的な映像の対比を核に、素材は素直に、細部は一切妥協なく納めています。
木格子と大型LEDを融合させたラウンジエリア
大谷石を使用した落ち着きのある会議室
ラックや配信機材を隠すために簾を使用した
2025年2月に完了した本プロジェクトは、施主である株式会社ブーストキャピタル のワークプレイス(オフィス)について、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメント及びインテリアデザイン(設計)を担当したプロジェクトです。
オフィス
〜300坪
サービス・インフラ
はじまりのプロジェクトに参画できたことは、私にとって特別な経験でした。同時に、この空間には創業期の不安定さを補い、資本の覚悟を可視化する使命があったと思います。日本的な静謐と洗練を現代的に更新し、投資家にも起業家にも「次の景色」を感じてもらえる場となりました。