ストリートの要素を取り入れ、多様な空間が交わるレイアウトから構想をスタート。街を歩くように場所を移りながら、偶然の出会いや会話が生まれる――そんな情景を描こうとしました。
A major financial services company某大手総合金融サービス企業

多目的な過ごし方とくつろぎを叶える、社内カフェ構築プロジェクト
大手金融サービス企業のグループ社員が集うカフェ・ワークスペースの構築プロジェクト。複数のグループ会社が入居するビルの1階をロビーカフェとして仕事・休憩・打ち合わせなど幅広い用途で活用できる空間にしたい、というご相談から始まりました。別の拠点の社員が立ち寄ることもあるため、誰でも気軽に立ち寄れる雰囲気づくりをしています。天井が高く無機質になりがちなオフィス仕様の空間に、いかに温かみやくつろぎ感を持たせるかがチャレンジでもありました。
最初にクライアントへのヒアリングを通じて、利用実態やニーズを丁寧に分解し、「集う」「寛ぐ」「籠る」という3つのキーワードに集約していきました。
気分や用途に応じて社員が自由に過ごせる空間を目指し、各エリアを「PARK(憩いの場)」「SALON(寛ぐ場)」「QUIET AREA(静かに作業する場)」といったテーマのあるミニブロックとして構成。これらが街並みのように点在する“ストリート”をコンセプトに、緩やかにつながるようレイアウトしました。アウトドアの開放感を感じさせるため、床にはコンクリート調タイルを採用し、白線で各ブロックを道路のように区切っています。
「PARK」では床の高低差や植栽による立体感を出し、「SALON」は櫓を組み縦の空間構成にメリハリをつけました。木材や金属といった素材本来の質感を活かした造作家具で、“ストリート”らしさと温もりを両立させています。
ストリートの要素を取り入れ、多様な空間が交わるレイアウトから構想をスタート。街を歩くように場所を移りながら、偶然の出会いや会話が生まれる――そんな情景を描こうとしました。
囲いのある落ち着いた空間を演出した「SALON」。
休憩から軽い打ち合わせまで、多目的に使用することが可能なエリア。
「LIVE AREA」は、自由なテーブルレイアウトで交流やコラボが広がる空間。
スポーツのパブリックビューイングも可能。
建築下地に使われる無骨な素材感を生かした造作家具を配置。
静かに作業ができる「QUIET AREA」(左)。カジュアルにコミニケーションが取れる「CAFETERIA」(右)。
さまざまな機能や人が集まるカフェ空間で、形の変化とともに異なる表情を見せるよう、背面の角度など細部まで設計されている。
カウンターにはフレームに大きめの照明を吊り下げ、空間にリズムをつけている。
木材を青い制震テープで束ねた造作のソファ(左)。小口にまで意匠を施した愛着を持って使えるビッグテーブル(右)。
2024年8月に完了した本プロジェクトは、施主である某大手総合金融サービス企業のワークプレイス(オフィスカフェ)について、株式会社ディー・サインがインテリアデザインを担当したプロジェクトです。
その他
〜300坪
サービス・インフラ
天高の高いビル特性を活かして家具に高低差をつけエリアごとの景色に変化を持たせ、何度訪れても新鮮な気持ちでまた来たくなるような空間を目指しました。