街全体が開発中の渋谷。移転先が、その中心にあるアイコニックな立地であることを強く意識する必要のある、ユニークな案件でした。一般的な案件では、あまり意識することのないインテリア環境外のビル周辺の竣工計画をもとに、15年先までのビル周辺の眺望を具体的にイメージ。現在と将来の眺望の変化を前提に提案し、レイアウトを描きました。
発展し続ける街・渋谷に、人と人が響き合う場を生み出した移転プロジェクト
多くのユーザーを抱えるビジネス現場のコミュニケーションツール「LINE WORKS」をはじめ、各種AI製品を提供しているLINE WORKS株式会社。ビジネスの拡大と人員増加に伴い、従来のオフィススペースを3倍に拡張する移転プロジェクトでした。移転先は、街全体が開発の真っ只中にある渋谷の中心地「渋谷サクラステージSHIBUYAタワー」。 クライアントのデザインチームと協業しながら、社員にとってより一層働きやすい環境となるよう取り組みました。新オフィスでは、「LINE WORKS」に関わるさまざまな役割の人たちが交じり合い、偶発性を含めたコミュニケーション機会を増やすことができる空間を目指しています。
何より大切にしたことは、社内外のコミュニケーションが活発になること。社員の皆さんが気軽に集い、会話できるようにカフェスペースを執務エリアの中心に構えています。一方、来客エリアでは“発信の場”としての機能に重点を。受付の大きなデジタルサイネージが引き立つ空間デザインに仕上げました。デザイントーンは“ミニマル”で、基調は木材と黒。素材そのものの質感や色味など細部までこだわり、試行錯誤を重ね素材感が際立つよう選びました。普通なら隠すような部分も敢えて見せて、素材そのものの美しさが伝わるような工夫もしています。また、人が集う場所“渋谷”のイメージと、高層階から見渡す“都会の景色”も、コミュニケーションの一助になるよう考慮して設計。レイアウトはもちろん、カフェスペースに配された焚火モチーフの家具やネオンサインなどの細部に至るまで、変わりゆく渋谷を楽しめるような遊び心が感じられます。
街全体が開発中の渋谷。移転先が、その中心にあるアイコニックな立地であることを強く意識する必要のある、ユニークな案件でした。一般的な案件では、あまり意識することのないインテリア環境外のビル周辺の竣工計画をもとに、15年先までのビル周辺の眺望を具体的にイメージ。現在と将来の眺望の変化を前提に提案し、レイアウトを描きました。
クライアントと協業する中で強い思いに寄り添い、サンプルを1つずつ確認しながら、施工業者も交えてプロセスを丁寧に進めました。「その場所をどういう目的で使うのか」という前提から一緒に考えたことで、納得のいく仕上がりにつながったと感じています。
ホテルのラウンジのような雰囲気がシックな来客スペース。サイネージの見やすさを重視しており、フレキシブルな使い方が可能。
来客エリアの打合せスペースは、大型ディスプレイやモニターが引き立つよう上質な黒が基調になっている。
さまざまな色や形の椅子を同トーンで集めることで、動きを出しながらも落ち着いた雰囲気を演出。
くつろぎのカフェスペースは、ひとり作業ではなく対話がしたくなる設計に。
新しいロゴを使った鮮やかなネオンサインが、渋谷の夜景にマッチする。
人が集まるキャンプの焚火をイメージした家具が、ここで働く人たちに癒しと会話を生み出す。
シンプルモダンなコーヒースタンドは、気軽に立ち寄れるリフレッシュの場。
会議室の待ち時間などに重宝される、スタンディングテーブル。木の質感と角の丸みが温かな印象。
2025年3月に完了した本プロジェクトは、施主であるLINE WORKS株式会社のワークプレイス(オフィス)について、株式会社ディー・サインがプロジェクトマネジメント及びインテリアデザインを担当したプロジェクトです。
オフィス
301坪〜1,000坪
IT・通信
移転前のオフィスに引き続き、入居先選定からプロジェクトマネジメント、インテリアデザインとお手伝いさせて頂きました。レイアウトやデザインなど、本国のオフィス環境も参考することで、グループとしての統一感を保ちながら、日本のLINE WORKSらしさを表現することができました。進行管理のみならず、デザイン面への展開の仕方など、大変学びの多かったプロジェクトでした。