[掲載情報]SBテクノロジー株式会社が運営するWEBサイトに、取締役の今村剛が掲…
SBテクノロジー株式会社が運営するWEBサイトに、ディー・サインの取締役の今村剛と同社社長の阿多親市様との対談記事が掲載されました。
「従業員の意欲を高めたい。生産性を上げたい。働き方を変えてはどうだろうか。」どこの企業でも話題に上がりそうな話です。今回取り上げるABWは、ワークエンゲージメントを高め、生産性を上げるというデータがあり、今注目を浴びている働き方です。
ABWとはActivity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の略のことを指します。ABWは元々オランダから始まったワークスタイルで、グローバル企業を中心に日本でも採用するケースが増えています。ノートパソコンなどのモバイルツールを駆使しながら、“今やるべき仕事に対して、最も高いパフォーマンスをだすためには、いつ・どこで行うべきか”を自分で決めることができます。
場所を選べる働き方として「フリーアドレス」というのもありますが、ABWの場合は、モバイルツールを駆使してオフィスの内外を問わず、働く場所を自由に選べます。また制度によっては、時間をかけてオフィスに行かずとも、自宅やカフェなどを働く場所にすることも含みます。特に近年は、“仕事の内容や目的に合わせて、その日に作業をする場所を多数の選択肢の中から選択できるオフィス”のあり方を指すことが増えました。
要は「働く人の活動に合わせて、働く場所を選ぶ」という自己裁量度の高い働き方を実現した場です。
ABWという言葉は、オフィス業界ではよく知られており、それを元にしたオフィスデザインの提案数も増えていますが、一般的にその認知度はまだまだ低いといえます。なぜ、オフィス業界では「今はABWだ!」という流れが来ているのでしょうか。
ABWをはじめとした、自己裁量度の高い働き方をしているワーカーと、自己裁量度の低い働き方をしているワーカーを比べ、生産性とワークエンゲージメントに変化があるのかを調べたデータがあります。
※分析データ:ITOKI XORK Style Report https://www.itoki.jp/catalog/pdf/itoki_xorkstyle_report_2018.pdf より引用
働き方の自己裁量が大きいワーカーは、ほかのワーカーと比べて、生産性・ワークエンゲージメントと共に高く、自己裁量が大きくなるにつれて、その割合も伸びていることが分かります。また、その要因として、空間が与える影響が大きいこともわかります。
※分析データ:ITOKI XORK Style Report https://www.itoki.jp/catalog/pdf/itoki_xorkstyle_report_2018.pdf より引用
では、「働く人の活動に合わせて、働く場所を選ぶ」という自己裁量度の高い働き方を実現したABWのオフィスとは、どんなものでしょうか。
この一週間の予定を振り返ってみてください。大量のメールをさばいている時間もあれば、Web会議に参加したり、ブレストのために同僚とサンプルを広げながら会話をしたり、パートナー企業との打ち合わせをしたり、新しい企画書を作ろうと頭を捻ってみたり…。そんな毎日を振り返り、本当に自分たちに必要な場所はどうあるべきか、という考え方で作るのがABWのオフィスです。
例えば、我々は以下のような要素が複雑に絡む中で働いています。
●高い集中を必要とし、中断されたくない個人ワーク
●誰かに声をかけられることもある場での個人ワーク
●電話やWEB会議など、社内にいながら外部と協業するワーク
●2人で活動するワーク(OJTなど)
●突発的に発生する2~3人の対話や小規模な会議
●複数人でアイディアを発散するブレスト等の協業ワーク
●複数人で行う、前もって計画された会議
●プレゼンやセミナーを想定した、複数人での共有の場
●リフレッシュ
●特別な設備を要する専門作業の場 ・・・など
自己裁量度の高い働き方を実現したABWのオフィスをつくるためには、それぞれに対し適切なスペースを構築し組み合わせていくこと。そして、その企業の活動量と今後の人員数に応じて、どのスペースがどの程度必要かを見込んだ上で、広さや席数を検討し、計画的に配置されることが必要です。
企業の方針によっては、ABWが必ずしも最適とは限りません。しかし、現代の働き方改革において、こういった考え方やオフィスの作り方が、企業の目指す姿とフィットする企業が増えてきているのは事実です。戦略的にワークスタイルやオフィスの在り方を考えるうえで、参考になればと思います。
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