[掲載情報]SBテクノロジー株式会社が運営するWEBサイトに、取締役の今村剛が掲…
SBテクノロジー株式会社が運営するWEBサイトに、ディー・サインの取締役の今村剛と同社社長の阿多親市様との対談記事が掲載されました。
FM(ファシリティマネジメント)担当者のコミュニケーションを目的に定期開催している「FM会」。今回は、三井不動産ビルマネジメント株式会社の本社移転についてご説明いただきながら、オンラインでオフィス見学会を行いました。
業界の枠を超えて集まる、ファシリティマネジメント担当者の会。
様々な企業・団体のワークプレイスマネージャー(ファシリティマネジメントの担当者)が業界の枠を超えて集まるFM会。日々のオフィス運用の中で発生する課題・悩みを気軽に相談できる、コミュニケーション会として発足しました。
FM会は、皆さんの知恵が『輪』となり、継続的に『輪』を広げていくことを目的としており、毎度開催場所を変え、オフィス見学や講演などを絡めながら、DE-SIGNグループが主軸となって有意義な会の運営を行っています。
当日は、オンラインで開催され、ご担当者様より本社移転プロジェクトの全容をご紹介いただき、オンラインオフィス見学会を実施後、参加した各企業のファシリティ担当者からの質疑応答、という流れで開催されました。オンラインにもかかわらず、48社、66名の方にご参加いただきました。
新しいオフィスは1フロア400坪を5.5フロア分使った2158坪という広さ。本社社員約750名が働くオフィスとして構築されました。旧本社オフィスと比べると面積は125.6%増と広くなったそうです。
2018年10月からスタートしたオフィス移転PJは、およそ2年間をかけ移転が実現したそうです。スタートはまず現状把握からはじめ、その結果、このプロジェクトを通して「ビジネスシーンの明日を変えていく」という自社ブランドの体現をする機会にしようということに。同社はビルを運営管理している企業というイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、ビル経営だけではなく、ワークスタイルへのソリューションサービスの提供も行っています。
この移転プロジェクトを、単なるファシリティの変更ではないと捉え、インナーブランディングを促進する機会として戦略的に企画・実現されており、参加者にとって参考にしたいプロジェクト紹介でした。
新オフィスはフロアの割り振りに特徴があるそうです。オフィスが複数フロアにまたがる場合、一般的には執務エリアを連続して上下に設ける企業が多いのですが、同社はコミュニケーションやコラボレーションの活性化のために、交互に配置した構造にしており、これを社内ではミルフィーユ型と呼んでいるそうです。
図の青い部分には執務空間を配置し、赤い部分には、とくに部署に属していない空間を配置。この赤い部分には、コラボレーションフロアや静かに集中できるスペースなどが用意されており、フロアを交互に配置することで人の流れが常時一定に保たれることなく、偶発的な出会いが起きるよう計画されました。
もう一つこのプロジェクトで特筆すべき点は、各部門に自分たちの働く場について企画させたという点です。多くのプロジェクトでは、各部門の働き方や、家具選定やレイアウトについて総務やプロジェクトチームで考えることが多いですが、同社では、フロア位置と広さは指定があったものの、それぞれがどんな家具を使って、どんな運用にするのか、すべて各部門に企画をさせ、役員とプロジェクトチームに提案をさせたそうです。これにより、社員が主体的に働き方を改善するようになり、具体的な好事例として約半分のペーパーレス化を実現できたという例を挙げていました。まさにチェンジマネジメントの成功事例と言えます。
オンラインオフィス見学会として、オフィスの中を紹介していただきました。社員の声が反映されているというよりも、社員みんなで考えて作り上げたオフィスだということがよく伝わってきたオフィス紹介でした。この規模のオフィスで社員を巻き込んだプロジェクトを遂行するのは難易度の高いことですが、見事に実現されています。最後に、ご担当者様より、「いいものをつくるより、みんなで何かを作るという経験を重視したプロジェクトだった」というお言葉がありました。
日々の運用の煩雑さや、オフィス構築の難しさをよく理解しているファシリティ担当者の方々にとって、こういった実りあるプロジェクトの事例は、とても参考になるものだったと思います。特にこれからは、オフィスの価値が問われる時代です。新たな目線でオフィスの価値、プロジェクトの価値を考えてみる時間となりました。
今回も沢山の方にオンライン参加いただき、ありがとうございました。また開催した際にはレポートを更新していきますので、お楽しみに。
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